内田樹は『下流志向』のなかで、英国型ニートと日本型ニートの違いについて次のように述べています。
まずは英国型ニートについて。英国は典型的な階級社会であり、下層階級の人たちは就学機会や職業訓練機会そのものについてハンディを負っている。学習意欲はあるが社会的上昇の機会を奪われている若者がいる。フランスも同様で、フランスは移民を大量に受け入れている社会であるため、移民の子どもが教育機会や文化資本から構造的に遠ざけられる傾向にある。すなわち、ヨーロッパのニートは階層化の一つの症状であると言える。本人に社会的上昇の意思があっても機会が与えられない。
これに対し、日本型ニートは社会的上昇の機会が提供されているにもかかわらず、若者が自主的にその機会を放棄している点に特徴がある。すなわち「自己決定」する若者たちの一つの病態として考察されるべきものであるといえる。
「自らの意思で知識や技術を身につけることを拒否して、下層降下していくという子どもが出現したのは、もしかすると世界史上初めてのことかもしれない。」と内田氏は述べています。なるほど。
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